私がしてあげられる
ありったけの愛を注いであげたい。
あふれる分が、きっと
その子の優しさに変わると思うから。

衛藤 光津江

正社員/施設長

ベネッセ 学童クラブ内神田

※2020年7月時点

「働く保護者の味方でいたい」という思いとともに20年以上にわたり学童保育所で勤務。「ベネッセ 学童クラブ」で2017年より施設長を務める。

ここで出会えたすべての人にとって、
ここが居場所であり続けること。
それが、私が思い描く学童クラブです。

施設長 妙加谷 光津江

20年以上にわたり学童保育の仕事を続けてきたうえで、ベネッセに入社して良かったことや、やりがいについて教えてください。

学童クラブのスタッフはもちろん、老人ホーム、保育園のみなさんとの交流の機会が多いことで、「生き方が素敵」と思える多くの仲間たちと出会えました。また、幅広い出会いにより、学童期だけにとらわれずに、広い視野での考え方を得ることもできています。

子どもたちにとって、「目先の、足元の今日とか明日」で保育を考えるのではなくて、「先の将来につながる“学びに向かう力”を育むための、今日であり明日」という意識も深めることができています。よりいっそう、「やっぱりこの仕事がやめられない」と、改めて感じる毎日です。

「この仕事がやめられない」と感じたエピソードがあればお聞かせください。

例えば、「ベネッセ 学童クラブ市ヶ尾」では、開設当初から、夕方の「帰りの会」では歌を歌い続けています。最初は当然、心配になるくらいにうまくいかなくて大変です。でも、薄紙を剥ぐような進歩かもしれませんが、長い目で取り組み続けることで、確実に積み重ねながら上達していきました。結果として、堂々と約45分にわたる「音楽発表会」を行い、割れんばかりの拍手をいただけるまでに成長しました。

その成長の姿をみた保護者のかたからも「ありがとう」と言葉を頂きました。子どもたちに、自分たちができうる限りの愛を注げば、それが成長につながり、保護者のかたにも伝わり、感謝とともに返ってきます。うまくいかなくて、大変なこともあるけれど、それも含めて、それがこの仕事の醍醐味です。子どもたちは、こちらがボールを投げたら、ちゃんと返してくれます。しかも、大人が想像していたものとは、違った形だったり、広がりをみせたり…。そういうことが、ビックリだし、楽しいです。

「違った形だったり」「広がりをみせたり」というのは、具体的にはどのようなものなのですか?

「音楽」以外にも、「剣玉」「俳句」「群読」「習字」など、様々な取り組みを行っています。その中から、例えば「剣玉」で定期的に行う「検定」の時間のことです…。緊張により、自分の番では失敗してしまう子が必ずいます。当然悔しくて、心が落ち込んでしまいます。でも、同じ緊張感の中で挑む仲間の姿を見続けることで、その心は、違う広がりを見せるようになりました。それは…、

いつからか、別の子が挑戦するときには、「自分のときよりも上手くいきますように…」と、お祈りをしながら応援を始めるようになっていきました。1つ1つの取り組みが、「やることで上達していく」ということを超えて、「寄り添う心」「仲間との絆」などを育むきっかけにもなっています。

様々な取り組みをされていますが、拠点運営をするうえで、大切にしていることは何ですか?

いっしょに働くスタッフが、「今日も一日楽しかった」といって帰ります。これがすべてです。スタッフ同士、子どもの話をしているときが一番楽しいし、盛り上がります。子どもたちも、保護者のかたも、ともに働くスタッフも、全員が楽しんでいたい。笑っていたいです。せっかく出会えたのだから。そういう心でいられる居場所をつくっていきたいです。そのために、ともに働くスタッフにとっても、この居場所が「やりがい・生きがいの場」であってほしいです。

ベネッセは、保育を通して、「主体性を育てること」を大切にしていますが、いっしょに過ごすスタッフに対しても同じことが言えると思います。現在取り組んでいる「習字」「音楽」などは、非常勤スタッフ提案のものです。スタッフの強みが、子どもの笑顔や成長にもリンクしています。みんなでいっしょに、みんなにとっての「居場所づくり」を続けていきたいです。

これからも、学童保育で働き続けるにあたり、志を教えてください。

「こんなに笑っていられる職場はない」を実現し続けたいです。そして、可能性のかたまりである小学生たち一人ひとりとの出会いに感謝の気持ちを持って、全力の愛を注いでいきます。