保育のこころ保育のこころ

学びに向かう力を育みます。
学びに向かう力を育みます。

こども信じる事、
それが「学びに向かう力」育むことつながります

学童事業部長田端江津子

時間をかけて、じっくり向き合う

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ベネッセの学童クラブでは「こどもを一人の人間として尊重していく」こと、「こどもの主体性を育てる保育」を大切にしています。

学童クラブは、こどもが主役であり、こどもにとっての“放課後の居場所”です。こどもたちがのびのびと自分らしく、自由に生活し、その時ならではの、その子らしい発見ができるようにサポートしています。小学生の放課後の過ごし方はさまざまですが、小学校の下校後や学校がお休みの日は、こどもにとって自由に使える時間があり、それをどう使うかをこども自身が考えることができることが、とても大切だと感じています。小学生の時期に、自分でやってみたいことを考えたり、時間の使い方を考えたり、得意や好きなことにじっくり時間を使える経験が、こどもの主体性・自主性を育んでいきます。

そのためにも、保育者だけでこどもたちの時間割や活動内容を決めたり、行動を指示するのではなく、こどもの力を信じてどんどんこどもを巻き込み、任せていきます。こどもにとって安全な環境をつくり、安心して過ごせるような仲間との関係性を育むサポートができていれば、こどもはその中でたくさん挑戦し、時には失敗する日があっても、大きな事故や不安にはつながることなく、いろいろなことを乗り越えて成長していきます。そして、こどもが自分で決めたり行動しはじめるまで、大人は「待つ」ことも大切だと考えています。大人には少し遠回りに見えるこども同士の協議や検討、時にはお友だちとのいざこざが、大切な学びが得られる成長体験になります。こどもが考えたり解決する力を信じて、できるだけ「待つ」。その大切な時間から、こどもがぐんと伸びる瞬間が生まれています。

また、小学校低学年のうちは、自分が「何を伝えたいのか」「なんて言えばいいのか」などがまだはっきりせず、歯がゆさを感じてついお友だちに手が出てしまったり、泣いたり叫んだりすることで一生懸命意志を伝えようとしてくれる時期でもあります。言いたいことがうまく言えなくて困っているその瞬間に、じっくり保育者が向き合い、お友だち関係の仲立ちをする中で、自分の課題を解決したり、自分らしさや自分の強みを発見することができます。こどもが自分を知ること、そして自分のことを尊重してもらえる経験があることで、自分を尊重する気持ち、そして他者も尊重する気持ちが育まれていきます。

安全で安心な場において、こどもが自分の意見や考えを発信しやすい環境をつくり、一緒に課題に向き合っていく。これが学童クラブにおいて大切な役割の一つだと感じています。

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仲間がいるからチャレンジできる環境

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学童クラブでは、「生涯にわたって学び続ける力」の基盤となる「学びに向かう力」を育めるよう、こどもたち一人ひとりが、さまざまな体験を通して学び、気づき、将来の芽を育てていけるように活動しています。

小学生は、いろいろなことにチャレンジしてみたい気持ち、楽しいことをたくさんしたいという気持ちがある一方、まわりと比べて自分がどのくらいできるのか?や、失敗しちゃうかな?ということが気になりはじめる時期。チャレンジして失敗したら嫌だな、でもやってみたらできるのかな、でもやっぱり失敗するならやめておこうかな…など、いろいろな気持ちが日々渦巻き、変化しています。学童クラブの生活だけでなく、学校での経験や関係性もあるなか、少しずつ躊躇することも増えていきます。慎重になることは成長でもありますが、たくさんのことを経験してみてもらいたい。そんな思いから、ベネッセの学童クラブでは多様な経験・チャレンジができる環境を大切にしています。参加者を限定せず、興味をもった時には誰でもそこから参加できるような環境をつくること、今日だけでなく明日以降もチャレンジできる状況を作っておくことなど、クラブでの準備や運営は大変な部分もありますが、それがこどもの成長に繋がっていると実感しています。

チャレンジしてみたことで、自分に得意なことや強みがあることがわかり、それが自信に繋がり、他者の得意も理解できるようになったり、同様に自分にも他者にも苦手なことがあるなど、それらの「違い」を理解し、それぞれの良さを伸ばしていく意識に繋がります。いつもいろいろなことに一緒にチャレンジできる仲間がいるからこそ、失敗をおそれずに思いっきり飛び込める。そんな環境を大切にしています。

小学生の生活をまるごと受け止めたい

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保育事業の経験から学童クラブ事業を始動したわたしたちにとって、保育園との大きな違いは、平日は「学校に行ってから学童クラブに来る」という、小学生には当たり前のことでした。

今日クラブに来る前にどんなことが学校であったのか、こどもがどんな気持ちを持ち帰ってくるのかが、クラブでの生活に大きな影響を及ぼします。まずはクラブに着いたこどもの顔や様子から、今日はどんな気持ちで帰ってきたのだろう?と丁寧に向き合います。自分から「こんなことがあった!」と教えてくれる子、「何かあったの?」ときいても「なにもないよ」とお話してくれない子などさまざまです。毎日通ってきてくれる学童クラブだからこそ、小さな違いに気づくことができます。少し時間をおいて、こどもがお話してくれるのを待ちながら、きっかけをみつけて改めて話を聴いてみたりすることで、状況を把握していきます。こどもの沈んでしまった気持ちや、引っかかっていることがあるなら、ご家庭に帰るまでの間にクラブで消化できるよう、声をかけていきます。

また、小学校における行事やスケジュールを把握しておくことや、地域の情報を理解しておくことで、こどもにとって、より気づきをもたらす活動がクラブでもできることがあります。複数の小学校からこどもが通っている学童クラブでは、それぞれの小学校の行事の実施時期が違う場合などに、こどもの気持ちの高まりがずれたり、生活スケジュールが大きく変動したりもします。学童クラブ側から小学校や地域の情報を把握し、それを活かした活動を考えていくことで、こどもの成長につなげていくことができます。また、小学校に進学するご家庭には、入学前に学童クラブでの生活だけでなく、学校や地域の情報を連携することも学童クラブの大切な役目だと感じています。小学校に入る際にこどもがスムーズに小学校の生活に慣れ、より安定して過ごすことができるよう、学童クラブにある知識や情報をできるだけご家庭にお渡ししたいと考えています。

小学生の生活をまるごと受け止めて、学童クラブの中だけのこどもの様子だけでなく、ぜんぶ受け止めたい。こどもやご家庭にとって頼りになる存在に少しでもなれるよう、これからも努力していきます。